飛騨沢

今日は滑り納め、宿願の飛騨沢を滑ろう。
行程はかなりロング。
３分の２はスキーを担ぎ、兼用靴で歩かなければならい。
後半バテルことは分かっているので、
無理をせずＭＴＢを押して右俣林道を行こう。



足がいて〜、肩がいて〜、そんでもって腰までいて〜。
スキーを担ぎ、窮屈な兼用靴で岩の多い登山道を歩く辛さは想定以上。
ひ〜、やっと槍平到着。
遅目のタイムに設定したのに、３０分も遅れている。
さあ、ここからはシール歩行、少しスピードを上げよう。

今日は快晴のはずなのに、一向に天気が回復しない。
雨まで降り出した。大丈夫かな？



おっ、槍ヶ岳が見えてきた。
それにしても凄い縦溝だ。まるで畑の畝のようだ。



疲れがかなり足に来ている。
一向にスピードが上がらない。
目の前に飛騨乗越が見えているのに、少しも近づかない。



おー、待望の青空だ。もっと晴れろ、もっと晴れろ。



あっ、槍の穂先が見える。
やったー、飛騨乗越到着だ。
もうバテバテ。
予定より１時間近くも遅いけど、ま、いいや。



さて、晴れてきたことだし、槍の穂先まで行くか。
流石に兼用靴であの頂まで登る根性はない。
ザックからウォーキングシューズを出して履き替える。
軽い！なんて軽いんだ。



槍沢を覗き込む。
数人の登山者が登って来ている。



さあ、緊張の登りだ。
ウォーキングシューズは軽いが、ふにゃ、ふにゃ、慎重に登ろう。



槍の穂先独り占め。
360度のパノラマを楽しもう。
残念、笠ヶ岳にはまだ雲がかかる。



こちらはよく見える。
西鎌尾根に黒部五郎、双六、三俣蓮華、鷲羽の山々。



北鎌尾根
立山にはまだ雲がかかる。



東鎌尾根
大天井岳、常念岳



大喰岳北東斜面、
いつか滑りたいけど、いつになることやら。
あ〜あ、穂高が見えない。
雲が切れるまでのんびりしていたいけど…
そうもいかない、そろそろ下りよう。



さあ、お楽しみの滑降。
兼用靴に履き替えて早く滑ろう。
げっ、ウォーキングシューズを履いている間に
足がむくんだのか、なかなか兼用靴に足が入らねー。



今日はスキーヤーは僕以外だ〜れもいない。
広い飛騨沢は貸切のゲレンデだ。
雪質は締まって最高！
あ〜、快適！



今朝、槍平までご一緒した登山者。
ツボ足の登りは大変だ。

快適な滑りも２５００ｍ付近まで。
あとは深い縦溝に苦しみ、槍平まで我慢のスキー。


滝谷

兼用靴での歩きは登りよりも下りの方がもっと辛い。


チビ谷

雪渓の上は比較的歩きやすい。



もうキヌガサソウが咲いている。
来週からは花を探しながらのんびりと山歩きを楽しむとするか。



白出沢で２人の森林パトロールの方と出会う。
山の話をしばらくした後、
「ここまでバイクでこられましたか」と聞かれたので、
「いいえ、自転車です」と答えると、
「右俣林道も左俣林道も今年から自転車は利用禁止です」と言われた。
今回は知らなかったということで許してもらい、
新穂高温泉まで一気にMTBで下る。
駐車場で時計を見ると、
朝、３時に出てちょうど１２時間。
大満足の今シーズンの滑り納めだった。
さあ、余韻に浸りながらゆっくり家に戻ろう。