御嶽山・尺ナンゾ谷2010年4月18日(日)/晴れ
濁河温泉市営駐車場(5:50)---徒渉地点(6:25)---二俣(9:35)---継母岳のコル(11:55)---二俣(13:10)---徒渉地点(14:55)---濁河温泉市営駐車場(15:40)


継母岳

2時に家を出発し、登山口の濁河温泉に向かう。
濁河温泉に近づくと、
道路には昨日の降雪が残り、路面が凍結している。
例年なら、もうノーマルタイヤに換えているところだが、
今年は横着してスタッドレスのまま。
ずぼらな性格のおかげで無事に濁河温泉市営駐車場に到着。



数年前に雑誌「岳人」に尺ナンゾ谷ルートが紹介され、
その後かなり人気ルートになった。
そろそろ、その人気も落ち着いて、
今日は誰も登る人がいないだろうと思っていたら、
スキーのトレースが二本、先行者がいるようだ。



木の枝にリボンが括りつけてあるところから、
上流の徒渉ポイントに移動するつもりだったが、
雪が少なく、藪っぽいので無理と判断し、
兵衛谷林道をそのまま行き、徒渉することにした。
兵衛谷に着くと、先行者2人が徒渉を済ませ、
対岸の尾根に取り付いているのが見えた。



兵衛谷に降りて適当な徒渉ポイントを探すが、
見つからず、
焦れて兼用靴のままジャボジャボ。
しっかりインナーと靴下を濡らしてしまった。
短気で横着な性格のおかげで、
この後、何度も兼用靴を脱ぎ、靴下を絞る羽目に、トホホ。



樹林帯の急斜面でストックを突いて、
体を持ち上げたら、新雪でシールが効かず
ズリッと滑り、うつぶせに倒れた。
左のストックはうまく抜けたが、
右のストックは木の根にひっかリ、ポキ。
あ〜あ、折れちゃった。



車に予備のストックはあるが、
またあの谷を徒渉して取りに引き返す気にもならず、
なんとかテープで補修することにした。
今日はザックを変えたので、果たしてテープが入っているかどうか。
ザックの中を探ると、
テーピング用の白テープとリボン用の赤テープが出てきた。
取り合えず、
長年ザックに入れっぱなしで黒ずんだ白テープで補修。



上俵山を過ぎたところで、
先行者は兵衛谷へ下降している。
下降ポイントはもう少し先の最低鞍部のはずだが…。
ま、いいか、と後に続く。
ところが下部で急斜面が現れ、先行者は登り返している。
う〜ん、登り返すのは面倒、このまま降りちゃえ。
横滑べりで無事兵衛谷に到着。
最低鞍部で下降すれば徒渉しなくても済むのだが、
その手前で降りたため再徒渉。
今度は濡らさずに済んだ。
スキーを外したついでに、兼用靴を脱いで、靴下を絞る。



最低鞍部から下降してきた先行者のトレースを追って二俣へ。
滝の見える左側が尺ナンゾ谷。



滝はカッチンカッチンに氷っている。
ここは左から巻く。
それほどの斜面ではないのだが、いかんせんストックが…。
やむを得ずスキーを外し、ツボ足で登り、
樹林帯の中で白テープの上から赤テープでストックを強化。



先行者のトレースは樹林帯の中に続いていたが、
こちらはすぐに適当なポイントを見つけて、
尺ナンゾ谷に降りる。



尺ナンゾ谷は最初は狭い谷、
上流に行くに連れ、広い、いい感じの谷になって行く。
雪質は最中雪で帰りは難儀しそう。



おっ、右手に継母岳が見えてきた。



振り返ると、
わ〜お!白山だ、白山だ!



継母岳の全貌が見えてきたところで、
谷を離れ、継母岳側の斜面を登る。
この時
左手前方の外輪山を剣ヶ峰に向かっていく先行者2人の姿が見えた。
その後姿がどこかでみた様な…。



コルが見えてきた。
あと少し、でも強風が吹き荒れ寒い。



継母岳のコルに到着。
夏に、ごっちゃんやTOKIOさんたちと剣ヶ峰で御来光を拝し、
あの継母岳に登ったのはつい最近のような気がするが、
もう4年も経つのか…。

今日はkyuちゃんたちが長野側から登っている。
余力があれば、
剣ヶ峰まで行って会うことになっていたが、
全く余力無し。帰ろう、帰ろう。



コルは風の通り場になっており、寒い。
この強風の中でシールを外すのは大変なので…



シールのままアイスバーンをズリズリ。
先行者2人も剣ヶ峰登頂を諦め、シールを外しているようだ。



風の弱いところでシールを外し、さあ、滑降だ。
雪質は新雪がクラストして滑りにくい。
壊れたストックが気になり、
何度かバランスを崩し、雪面に手をつく。



薄い手袋をしてきたため、
雪面についた手の指先が冷たく痛い。
慌てて谷の途中で手袋を外し、
指先を口に含む。
しばらくそうしていると、
手の痛みが徐々に取れてきた。



尺ナンゾ谷の滝手前で先行者2人に出会う。
先行者はショートスキーの御夫婦。
ショートスキーの御夫婦といえば、もしかして…。
最低鞍部の取り付き点でシールを貼りながら話をする。
どちらからと訊かれ「福井です」と答えると、
「ひろろさん?」
「ちゃたろうさん?」
ちゃたろうさんたちには何度かお会いしているのだが…。
遠くから見ると、ちゃたろうさんたちかな、と分かるのだが、
ご本人さんたちを目の前にすると、自信がなくなる。
う〜ん…。



藪が煩い樹林帯のスキーを終え、最後の兵衛谷の徒渉。
帰りだから、もういくら濡れてもいいや、とジャボジャボ。
往きではあんなに濡れたのに、
今度はほとんど濡れず。
どういうこっちゃ!

GPS軌跡