前穂高岳 2008年7月20日(日)/曇り時々雨のち晴れ
3090.2m/歩く、歩く、歩く ああよく歩いた
中の湯(2:20)---河童橋(4:20)(4:35)---岳沢ヒュッテ(6:10)(6:30)---紀美子平(8:30)---山頂(9:30)---紀美子平(10:00)(10:20)---河童橋(12:55)---中の湯(15:25)


上高地を見下ろす

北陸地方も梅雨が明け、日曜日は山日和になりそう。
直前までどこに行こうか迷う。
白山に御来光を見に行こうか、それとも北アルプスに行こうか。
決まったのは、前夜11時に車に乗り込んだ時。
自然と車は大野方面に向いていた。
行き先は霞沢岳。



車をどこに止めるかが問題。
国道158号線沿いに留めるのは気が引けるので、
焼岳の中の湯登山口に止める。
ヘッドランプをつけて新しい釜トンネルを歩く。
長〜い!



上高地バスターミナルに着くと、明るくなり始める。
ここまで中の湯からちょうど2時間。
徳本峠入口まではまだ1時間ほどかかりそう。
このままでは下山の時間がかなり遅くなりそうなので、
霞沢を断念、前穂に変更する。



前穂への登山口は河童橋を渡り、遊歩道を歩き、すぐ。



樹林帯の道は広く歩きやすい。
時々ガレ場のすぐそばを通るが、すぐまた樹林帯に入る。



岳沢ヒュッテを過ぎ…



重太郎新道に取り付く前に、雨がポツリポツリ降り出す。
弱い雨ですぐやむかなと思ったが、
一向にやむ気配がないので、雨具を着る。



Tシャツ1枚の上に雨具を着ているのだが、それでも蒸れて暑い。
樹林帯を抜けて苦手な岩場に差し掛かる。



雨で展望もきかず、
花もハクサンイチゲやシナノキンバイといった白山で見慣れた花ばかり。
我慢の登りが続く。



ガスの中に何人か尾根を登っているのが見え、ホッツとする。



下ってきた人に「虹が出ているよ」と言われて振り返る。



雨の中、紀美子平に到着。
山頂まで後30分。
登頂前にお腹がなるので、パンをぱくつく。



ザックを紀美子平にデポして登り始めるが、
すぐ道を間違える。
ペンキの矢印が×印に見えて、右の踏跡を辿ってしまった。
かなり上まで行っても、誰も登ってこないし、下りても来ない。
ガスが少し切れ、隣に尾根が見える。
その隣の尾根から団体さんの声が聞こえる。
日本人ではないらしく、何を言っているのか分からない。
何を言っているか分からないが、
とりあえず、元のところに戻って、正規のルートを登り返す。
30分のロスだ。



声の主たちは韓国の方々だった。



山頂では青空が覗き始めたが、
ガスが完全に切れるには時間がかかりそう。



ガスが切れた瞬間、
北尾根の岩に取り付いている登山者が見えた。



山頂はハングル語が飛び交う。
男性、女性も大声を出してめちゃくちゃパワフル。



槍も奥穂も見えないのは心残りだが、そろそろ下りよう。



明神岳



紀美子平に戻り、上高地を見下ろしながら食事。
上高地の奥に中の湯が見える。
あそこまで戻らなければならないのかと思うと、うんざり。
なかなか腰を上げる気にならない。



下山も韓国の人たちはパワフル。
ハングル語が絶えることがない。
それに比べ、日本人登山者は疲れた顔で寡黙に下る。

岳沢ヒュッテで韓国の人たちが休憩している間に、先に下ることにする。
ハングル語が遠ざかるにつれて静かな山歩きが戻ってきた。



河童橋に着くと、人、人、人。
カラフルな衣装をまとい、
香水の匂いをただよわせた女性が闊歩する。
そんな中汗臭い男は場違い。
なるべく隅っこを歩こう。



今日の上高地の賑わいは半端ではない。
駐車場に入れない観光バスやタクシーが車道に数珠繋ぎ。
待ち疲れたのだろう、
バスやタクシーを降り、歩き始める乗客がたくさんいた。
バスやタクシーの列はどこまで続くのかと思いながら歩いていると、
なんと釜トンネルまで来てしまった。
釜トンネルを歩いている間も、どんどん車が入ってくる。

釜トンネルを出て、長い行程も後少し。
ところが、この後少しが長かった。
釜トンネルから焼岳駐車場まで1時間10分もかかった。

今日は花も展望も物足りず、お疲れ登山。
でも、歩き切ったことに満足。